#083 なぜ投資のプロはサルに負けるのか 第六章 それでも投資したい人のために②
本日は、第六章(最終章)「それでも投資したい人のために」の、その②を解説したい
以下が第六章の内容となる。本日は3について解説する
1.投資なんてせずに会社に行って、上司に怒鳴られながら一生懸命働くのが一番
2.競馬やパチンコや宝くじよりは株の短期売買が断然お得
3.リスクを承知でお金を増やしたいならインデックス投資 ←本日
4.アセット・アロケーションで9割決まる
5.一生ファイナンシャル・アドバイザーいらずの究極のフローチャート
6.ファイナンシャルフリーダム
■3.リスクを承知でお金を増やしたいならインデックス投資
- 合法的にお金を増やすにはどうすればよいか
- 非常に大きな財政問題を抱えている日本で、今後大きなインフレがあれば、安全資産と言われている現金も安全でないかもしれない
- ある程度株や債券などのリスク資産に投資しておくことは重要
- しかし貯金が1,000万円もないような、普通のサラリーマンにとって、圧倒的に大きな金融資産は自分自身
- 投資でうまく行ってもたかが知れている
- とはいえ定年退職後はだれしも投資家として生きていかなければならない
- 今から投資の勉強を始めるという意味で、なけなしの虎の子を金融市場でリスクにさらしてみることは大いに意味がある
- 貯金が数千万以上ある人は、嫌でも投資に向き合っていかなければならない
- 投資を娯楽と考えないなら、つまり余剰資金を活かす為の手段と考えるならば、迷わずインデックス投資を勧める
- 理由1:市場はかなり効率的
- 理由2:インデックス・ファンドの手数料や信託報酬のコストは、アクティブ・ファンドに比べてかなり安い
- 理由3:買って、あとは放っておけばよいので、自分の時間を使わずに済む
- 理由1:市場はかなり効率的
- 市場がかなり効率的な理由は、プロ同士が激しくしのぎを削っているから
- 市場が効率的なら、割安・割高な銘柄は、プロがどれだけ分析してもほとんど見つからない
- 朝から晩まで生活をかけて投資をしているプロが見つけられない儲かる銘柄を、投資の本を1冊や2冊読んだだけの片手間の素人の投資家が、見つけられるはずがない
- 市場の効率性を認めると、現代ポートフォリオ理論が、リスクとリターンの観点からベストな投資方法を導いてくれた。すなわち
- 市場とそっくりの縮小コピーに投資すること
- それを実現する為の金融商品がインデックス・ファンド
- ノーベル経済学賞を受賞し、世界中の優秀で勤勉な研究者により実証されてきた正統派のファイナンス理論に従えば、インデックス・ファンドに投資することがベスト
- 理由2:インデックス・ファンドの手数料や信託報酬のコストは、アクティブ・ファンドに比べてかなり安い
- 投資信託を買うと、販売手数料と信託報酬のコストがかかる
- 販売手数料は投資信託を買うときに最初にかかる手数料
- 1%~2%くらいが相場
- 100万円買う場合、1~2万円取られる
- 信託報酬は毎年、資産運用会社に支払うお金
- アクティブ・ファンドの場合1%~3%くらいが相場
- 100万円をプロに運用してもらうと、買っても負けても毎年1万円から3万円取られる
- 投資信託には他に見えないコスト
- 資産運用会社が証券会社を通して株や債券を売買する際の、売買手数料
- 証券の売買で利益確定したときや、株や債券から配当や利息を受け取った時に税金がかかる
- 市場で大量の証券を買うと価格が上がり、売ると下がってしまう
- 自分自身の売買によって市場価格を不利な方向へ動かしてしまう
- この分のインパクトコストがかかる
- これらすべてのコストが、アクティブ・ファンドに比べて、インデックス・ファンドの方がはるかに安い
- インデックス・ファンドは既存のインデックスをまねるように銘柄を買うだけ
- 産業セクターをリサーチするアナリスト不要
- ファンド・マネジャー不要
- 結果として、販売手数料も信託報酬もかなり低く抑えられている
- 更に、インデックス・ファンドは、インデックス通りに銘柄を組み込み、ずっと保有し続ける
- アクティブ・ファンドのように売買を頻繁に行わず、結果的に証券の売買に伴うコストも非常に安くなる
- 理由3:買って、あとは放っておけばよいので、自分の時間を使わずに済む
- 買った後に何もしなくてよいので、自分の時間を無駄にしなくて済む
- これによってサラリーマンや自営業者は自分の仕事に集中できる
- 余った時間を家族と旅行したり、読書をしたり、人生を大いに楽しむことが出来る
- クオリティー・オブ・ライフを高めることが出来る投資法
- 大きな問題点
- エキサイティングでないこと
- 未来のマイクロソフトやグーグルを自分の手で発掘するというロマンを味わえない
- たまたま買った銘柄が値上がりして、同僚に自慢したり、ブログに書いたりできない
- 値動きは分散投資の恩恵で個別銘柄よりかなり小さくなる
- しかし、これこそが期待リターンをそのままにして、リスクだけ抑えることができる分散投資のマジック
- ギャンブル愛好家には退屈な投資に見える
- 結論
- 販売手数料と信託報酬、その他のコストがなるべく安いインデックス・ファンドを買って、後は投資したことなど忘れて、自分の本業に打ち込んでお金を頑張って稼ぐのが一番
- 日本の株式市場
- TOPIXのインデックス・ファンドかETF
- ※ETF(Exchange Traded Fund)とは、ファンドそのものを株式市場に上場さえ、株と同じようにリアルタイムで売買できるようにしたもの
- 世界の株式市場
- MSCI-Kokusai
- ステート・ストリート外国株式インデックス・オープン
- 中央三井外国株インデックス・ファンド
- 日本の債権
- (インデックス・ファンドでないが)個人向け国債
- 世界の債権
- シティグループ世界国債インデックス(除く日本)
- 中央三井外国債券インデックス・ファンド
- 最後の問題
- これらのインデックスにどういう割合で投資すればよいか
- 株式と国債の比率は
- 不動産や社債などは
- このような各資産クラスにどのように資金を配分するかを決めることを、「アセット・アロケーション」という
とのこと。
ここでもやはりインデックス・ファンドが最強という説明だ。
これは、1)販売手数料、信託報酬の「単価」が安いこと、2)頻繁な売買がないので販売手数料が発生する「頻度」が低いこと、3)売買やそれに関する調査の「時間を取られない」為、自分の時間を持つことが出来ること、が理由として挙げられている。
確かにここ数週間、デイトレをしてみたところ、朝9時から板に貼りついて、秒単位でF5キーを押しながら売り買いをして11時半まで時間を拘束されていた。
この時間が自由になる、と考えたら、それは大変意義のあることだ。その間も勝手にお金を稼いでくれるわけだし。。。(笑)
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